ほうれい線は小鼻から唇にかけて走っているしわのことで、とても深く目立ち、一度肌に刻まれてしまうと容易に改善することはできないやっかいなものです。 加齢とともに深く刻まれていくほうれい線は見た目の年齢をグッと引き上げてしまうのも世の女性の大きな悩み。 ほうれい線はいったいなぜ刻まれるのか、ほうれい線の原因を探ります。

ほうれい線の特徴

ほうれい線ほうれい線は小鼻の脇から唇の端にかけて走っているしわのこと。
漢字では法令線と書き、美容整形外科では鼻唇溝(びしんこう)とも呼ばれています。

とても深く目立つしわで、一度肌に刻まれてしまうとスキンケアなどのお手入れでも容易に改善することはできません。

骨格や筋肉の特徴によっては生まれたときから目立っている場合もあるため、若い頃からほうれい線がコンプレックスだという人もいます。
そういった人を除けばほうれい線については加齢とともに深く刻まれることへの悩みがほとんど。

いざ肌に刻まれてしまうと見た目よりもグッと年齢の高い印象になってしまうことがほうれい線の原因の最大の問題点。

また、ほうれい線以外にも老け顔を作るしわとして「ゴルゴ線」や「マリオネットライン」があります。

「ゴルゴ線」は漫画『ゴルゴ13』の主人公のほほに走るしわが有名であることからこの名前で呼ばれるようになりました。
本来はミッドチークラインという名前で、目の下から頬の中央を斜めに分断しているしわですが、実はこれ、表情筋が衰えたせいで筋肉の隙間が表皮からもわかるようになったものです。

「マリオネットライン」は口の両端からアゴにかけて走る二本のしわで、操り人形の口元に似ていることからつけられました。

できてしまう、ほうれい線の原因とは

ほうれい線の原因として考えられる理由は肌とハリと弾力、そして表情筋の衰えの二つ。
肌のハリと弾力を失った肌では頬全体が下へ垂れ下がり、たるみが小鼻や唇にぶつかって、そこで大きなしわを作ります。
表情筋の衰えは、筋肉が頬などの皮膚を持ち上げる力を低下させ、やはり表皮のたるみが顔にほうれい線を発生させています。
ほうれい線の原因として考えられる理由は二つ。

まず一つめが肌とハリと弾力の低下です。

年齢を重ね、新陳代謝と肌の再生能力が衰えてくると、真皮層のコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンといった保水成分の量が減少していきます。
特にコラーゲンは皮膚の奥から表皮を支え、ハリと弾力を保っている物質。
コラーゲンが少なくなってしまうと真皮層は肌を支えきれず、表皮も重力に逆らえずに自然とたるんでしまいます。

下へと垂れ下がった頬全体の皮膚は小鼻や唇にぶつかって、そこで大きなしわを作るというわけです。

二つめの理由が表情筋の衰えです。

普段、私たちが笑ったり怒ったり悲しんだりするとき、それが表情に現れるのは顔の筋肉である表情筋が感情に合わせて収縮しているから。

どんな筋肉も鍛えなければ衰えてしまうように、表情筋も感情豊かに笑ったり怒ったり悲しんでいないとどんどん使われなくなって筋力が弱っていきます。

弱った表情筋は頬などの皮膚を持ち上げる力も低下しているので、その結果肌がたるんでほうれい線が寄ることになるというわけです。

ほうれい線の改善には日々表情豊かな暮らしをするのがポイントですが、このとき偏った表情を繰り返していると逆に表情じわがつきやすいので要注意。
鏡を見ながら同じ表情を繰り返さないような工夫をしてみましょう。

他にも、特にほうれい線を作りやすいと言われている行動に横向きの寝方などがあります。

横向きに寝ると重力で鼻と唇の方向に皮膚が垂れ下がってしまうので、ほうれい線が気になる人はできるだけ仰向けで寝て頬の肉を耳側へ流すようにしましょう。

――生まれつきの場合を除き、ほうれい線はある日突然顔にできるものではありません。
生活している中で少しずつ深くはっきりと刻まれていきます。

早め早めに対策するためにも、毎日鏡を見るときに注意深く自分の顔を観察してみてください。
10代20代の頃の写真をどこかに飾っておくとしわにも気づきやすくなって便利です。

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